宣言・決議

宣言

 美しい自然に恵まれた群馬県の町村は、国土や景観の保全はもとより国民生活にとってかけがえのない水や食料を安定的に供給する公益的機能を果たしながら、住民同士が助け合い、地域の伝統・文化を守り、住民自治の充実自治体として、住民の「居場所」と「出番」がある幸福度の高い理想の自治体への道を着実に歩んでいる。

 しかしながら、少子高齢化と人口減少の同時進行により、農山村地域に所在する町村では、合計特殊出生率は東京などの都市地域に比べ総じて高い水準を維持しながらも、人口減少克服の「決め手」がない。さらに、一部の町村では、地域社会の変化による自営業者の減少や住民の価値観の変化等により、議会議員の成り手不足等が問題となっている。

 一方、総務省の研究会が提示した「自治体戦略2040構想」は、圏域行政の標準化及び二層制の柔軟化等により地方における都市機能重視、圏域の中心市重視の地方行政体制を構築しようとするものであるが、多様な市町村の存在と市町村の自主的判断は何よりも尊重されなければならない。さらに、相対的に町村部への投資が抑制されることについては、峻拒いたす。

 我々群馬県の町村議会は、人口減少や議会議員の成り手不足等の問題を解決するため、二元代表制の真髄である「チーム議会」を実現し、住民と共に町村の特長や地域資源等の潜在力を最大限に伸ばし、住民の幸福度をさらに高める政策を提案しながら、町村の子供たちが我が町・我が村に「愛着」と「誇り」を持てる町づくり・村づくりに全力で邁進することをここに誓う。

 以上、宣言する。

  平成31年2月19日

群馬県町村議会議長会定期総会

 

決議

 町村は、自主財源の乏しい中、自ら徹底した行財政改革を断行し、少子・高齢社会への対応、生活関連社会資本の整備、教育・文化の振興、農林業の振興、資源循環型社会の構築、国土保全などの諸課題に積極的に取り組んでいるが、依然として厳しい財政状況が続いている。

 一方、一部の町村においては、議員の成り手不足の問題があり、より幅広い層の住民が議員として参画することが求められている。そのためには、町村議会が自主的な取組みを積極的に展開し、議会の魅力を高め、住民の信頼を得るとともに、議員に立候補し活躍できる環境を整えることが必要である。

 こうした中、町村及び町村議会が、自主性を発揮し、地方創生を積極的に進めていくには、制度面及び財政面の基盤を強化することが必要不可欠である。

 よって、政府及び国会議員各位におかれては下記事項の実現を図るよう、強く要請する。

 

                                                                           記

 

一.地方の共有税と言える地方交付税の財源保障機能及び財源調整機能に則り、地方財政計画に町村の財政需要を適切に反映させ、地方交付税の総額を確保すること。さらに、大幅な地方の財源不足が続いていることから、地方交付税の法定率を引き上げること。

 

一.東京一極集中を是正するため、企業・大学・政府機関等の地方移転により地方への新しいひとの流れをつくるとともに、都市から地方への移住・交流を推進するため、若者を中心としたUIJターン対策の抜本的強化、女性や高齢者等の活躍の推進、国民の関心を惹きつける効果的・戦略的な情報発信などの取組を積極的に推進すること。

 

一.地方議会からの意見書については、法律により関係行政庁等の誠実回答の義務付けを明文化すること。

 

一.地方議会議員が地方議会に課せられている団体意思の決定及び執行機関の監視の使命を全うできるよう、日常的に住民の声を広く汲み取り、議案審議、政策立案、行財政の監視及び調査研究等に努める旨を地方自治法に規定すること。

 

一.議員の兼業禁止の緩和、休暇・休職・復職制度の整備、育児手当など手当制度の拡充、学校教育における地方議会の啓発、保育スペースやバリアフリー化等の施設整備など幅広い層から多様な人材を確保するための環境整備を図ること。

 

一.多様な人材の議会参加を促すため、供託金のあり方を含めた中で、町村も市と同様に選挙運動用の自動車及び選挙運動用のポスターについて、選挙公営の対象とすること。また、町村も市と同様に選挙運動用のビラを頒布できるよう制度化するとともに選挙公営の対象とすること。

 

一.国民の幅広い政治参加や地方議会における人材確保の観点から、さらに社会保障制度の一つとして、厚生年金への地方議会議員の加入のための法整備を早急に実現すること。

 以上、決議する。

  平成31年2月19日

群馬県町村議会議長会定期総会