「群馬自治」連載 パソコン活用法 第8回目 平成12年10月号

  

データをグラフにして、わかりやすく(その2)

         梅 村  透  

 8月9日の読売新聞に「人付き合い」全国世論調査結果が掲載されました。市町村の規模と住民の隣近所との交際状況の関係を調べたく、属性データを入手してみました。

その一部を紹介すると、「あなたは、隣近所の人と、お互いに行き来するほどの交際をしていますか、会えばあいさつする程度ですか、それとも、付き合いはありませんか。」の質問に対する市町村の規模別の分析データは、次のとおりです。

 

TOTAL

お互いに行き来している

会えば挨拶する程度

付き合いはない

回答なし

大都市

391(100%)

101(25.8)

257(65.7)

32(8.2)

1(0.3)

中都市

756(100%)

247(32.7)

470(62.2)

39(5.2)

0(0.0)

小都市

381(100%)

146(38.3)

212(55.6)

22(5.8)

1(0.3)

町 村

455(100%)

222(48.8)

216(47.5)

15(3.3)

2(0.4)

※ 大都市(東京区部と政令市)、中都市(人口10万人以上の市)、小都市(人口10万人未満の市)

数値だけではどのような傾向かよくわかりませんので、エクセルによりグラフを作成してみました。

 次に、地域の活動や行事で参加しているものをグラフにしてみました。

 

この2つのグラフから、自治体の規模が小さい住民ほど隣近所との交際を大切にし、地域の活動や行事に多数参加し、協力し合って生活していることが分かります。逆に、自治体の規模が大きい住民ほど、隣近所との交際が希薄で、地域の活動や行事への参加も少ないということが分かります。

市町村の規模によりこれだけの差が出るのはなぜでしょうか。これらの違いは、自治体の人口規模とその自治体のメンバーである住民一人当たりの発言権・責任の度合い(自治権の量)が反比例の関係にあるからです。隣近所と仲良くし、地域の活動や行事に参加し、助け合い協力しあいながら生きていくということは、自治の基本であり、私たち日本人の幸せにとって、とても重要な要素です。メンバーとしての自覚がない多様な行政サービスを要求するだけの住民(国民)が増えると、地方と国の借金残高がさらに増加することは明らかです。財政的効率性のみを主張される市町村合併推進論者の方には、この視点が欠けているのではないでしょうか。

もっとも、どちらの価値観を優先するかは、国や都道府県が誘導すべきではなく、主権者である住民が自主的に決めるべきことだということは、言うまでもありません。(群馬県町村会事務局職員)

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