「群馬自治」連載 パソコン活用法 第13回目 平成14年1月号

  

メディア・リテラシーについて

 梅 村  透

 去る11月30日、市町村合併をともに考える「全国リレーシンポジウム2001in群馬」(総務省など主催)が前橋市内の「群馬会館」で開催されました。公開討論会では反対、慎重論が相次ぎ、コーディネーターや総務省の審議官が困惑する場面もたびたびありました。特に「自治」の理念と現場を熟知されている黒澤上野村長の主張には説得力がありました。
 さて、このシンポジウムは、市町村合併推進を目的としたものであることは最初から分かっていましたが、2度も合併推進啓発ビデオが上映されたことには、驚きました。本県の市町村関係者や県民のメディア・リテラシー(メディアを利用する技術や伝えられた内容を分析する能力のこと。)がそんなに甘く見られていたということでしょうか。地方自治に詳しいとは思われない有名人をビデオに登場させることもいかがなものかなと思いました。
 ところで、今回のシンポジウムでは「自治の灯を守る」がテーマとなりました。国を中心とする推進派は合併して「自治の灯を守れ」、反対派は合併しないで「自治の灯を守る」ということです。「国の優遇策」を重視するのか、「住民の自治権」を重視するのかとも言えます。どちらを選択するかは、強制や誘導によることなく、主権者が決めることです。国と市町村が上下・主従の関係から対等・協力の政府間関係になったにも拘わらず、自治区域の変更及び市町村の存亡という市町村にとっての最重要決定事項である合併について、国が優遇期限を設定して誘導するというのも理不尽な話です。配る餅が少なくなったから、貰う方を強引に減らそうということでしょうか。そこまでしてまで、国民や市町村を統治したいということでしょうか。
 私たち主権者(住民)は、国やマスコミに誘導されることなく、メディア・リテラシーをさらに鍛え、市町村合併に対する自分なりの確固たる意思を持つべきです。さらに言えば、これからは、市民(自立した市町村住民)が、市民メディアであるインターネットにより、知らせ合い、話し合い、助け合い、協力し合い、世論を形成し、行動する「市民社会」を目指すべきです。