おすすめの一冊Q

この国のかたちが変わる
−平成の市町村大合併−
自治・分権ジャーナリストの会編 日本評論社刊

 新たな年を迎え「家族の健康、社会の平穏、密かな希望」など初日や氏神に向かい祈願された方も多いことと思います。
 先の見えない不透明な時代、今年もどのような変化や進展が見られるのか気になりますが、町村にとって現在の最重要課題である市町村合併の行方がどのような自治体を創ってゆくのか今は解りません。
 しかし、一年後には多くの地域で具体的な姿、形というものが見えて来るものと思われますが、痛みや苦しみを乗り越えて掴む変革ですから大きな夢や希望に包まれたものであって欲しいものです。
 ベートーベンの第九のテーマの如く苦悩を越え歓喜に至るように。

 今回の「おすすめの一冊」は【「この国のかたちが変わる −平成の市町村大合併−」自治・分権ジャーナリストの会編.日本評論社刊.@2,000円+税】です。
 市町村合併につきましては、県内の至るところで様々な形で議論や住民投票や枠組みの模索が行われております。或るところでは平成17年3月末日までの優遇措置の盛り込まれている合併特例法の期限内の成立を目指し、或いは合併特例法の期限に拘ることなく。
 この機関紙をお読みになっておられる皆様は「今更何を!」という感じで受け止めておられる方も多いと思いますが、多面的に情報を分析するということは以外と少ないのではないかと思います。
 多くの市町村関係者が苦悩する市町村合併とは何なのか。
 「さいたま市・誕生の紆余曲折、長野県山口村・県境を越えた合併の選択、滋賀県米原町・住民投票の功罪、福島県矢祭町・合併しない宣言、兵庫県篠山市・合併モデル都市の夢と現実」などを実例に客観的視点で紹介されています。合併について推進も慎重もそれぞれの価値基準がありますが、合併は住民の自治権の質に関わる問題でもあります。
 「行くも地獄、残るも地獄」「国・県の指示だから」「人口一万以下の小規模自治体は窓口業務だけに切り捨てられるらしい」などと不満を抱きながら進めているのなら、あまりにも悲しい。《本文後書きより》
 市町村合併は正に、自己責任による自己決定が本質なのです。 (N)