地 方 自 治 の 原 点
〜目指すは「協力社会」

群馬県町村会長  針ヶ谷 照 夫    

 新年あけましておめでとうございます。
 昨年10月、海外戦跡慰霊巡拝団の皆さん等とパプアニューギニアに行ってきました。
 追悼式はウエアクという所で行われましたがとにかく暑く、一寸動くと汗が噴き出すという状況でした。
 パプアニューギニアは、太平洋戦争の中でも特に激戦地であったといわれ、群馬県出身の方だけでも9,230名という多くの兵士が亡くなった所です。
 戦争の記憶のあまりない私ですが、赤道直下の暑さの中、不足する武器等に加え食糧もほとんどなく、しかもマラリヤに悩まされ、また海上からは米軍の猛烈な攻撃を受け、遠い祖国のことを思いながら戦場に散っていった人達の無念さを思い知ったような気がします。
 昨年、アメリカで起きた同時多発テロ事件をきっかけに、あらためて世界の平和、安全というものが問われました。「旧きを訪ねて新しきを知る。」かつての大戦の経験を風化させることなく、平和や安全性についてもう一度考えたいものです。
 人の命といえば、我が国ではより深刻化する日本経済、雇用不安に加え、先の見えない状態の中で、ここ数年3万人余の人達が自らの命を絶つという現象が起きています。
 市場原理、競争社会の中での悲劇なのかも知れません。
 東京大学の神野直彦先生は、だからこそ我が国の目指すべき道は人間の絆を重視する「協力社会」でなければならないとしています。
 そうした中で私は少くとも地方においては、社会生活の原点でもあるかつての村社会、自然との共生や、人々が支えあって生きてゆく地域社会の構築が大切だと思っています。
 今、地方自治も少子高齢化等の大きな社会構造の変化や、国、地方も含め深刻な財政問題、そしてそれに関連した合併問題等困難な事象が沢山ありますが、しかし大事なことは地方自治の原点を忘れてはならないことであると思います。
 平成14年、昨年以上に困難な年であるかも知れませんが、皆で知恵を出し合い、協力し合ってまいりたいと思います。
 終わりに各町村の御発展と皆様の御健勝を念じ、挨拶といたします。