南 牧 村 の こ の 頃

南牧村 浅川 秀行

平成16年10月、上位に位置する町村が軒並み合併したため、南牧村は押し上げられる形で全国一位になりました。そうです、高齢化率の日本一です。以来いまだトップの座を明け渡していません。また、その数年後から頻繁に聞かれるようになった「限界集落」という言葉も本村を象徴している感があります。こんなことを聞くと大多数の人々は、南牧村というところは閉塞感があり、高齢者が細々と暮らしているという暗いイメージを抱くことと思います。ところがここに住んでいる方々は、そんなことはどこ吹く風で、日々活き活きと暮らしています。ゲートボールやグラウンドゴルフの大会があればその戦況に一喜一憂し、輪投げ大会などは大勢が参加し会場は熱気に包まれます。私にはそんな高齢者が遅咲きの青春を謳歌しているように思えます。清酒を嘔吐している私とは大違いです。

 このように元気な高齢者がたくさん住む村に、平成24年3月にさらに元気がでるできごとがありました。女の子の誕生です。といっても人間の子供ではなく、本村の若者たちで組織している「明日の南牧を創る会」が、村内に募集をかけデザイン化した村のマスコットキャラクターの「なんしぃちゃん」です。なんしぃちゃんは、東にイベントがあれば駆けつけ、西に泣く子がいれば陽気にふるまい、東京から依頼があればテレビ出演もこなすなど、大変忙しく動き回っています。ただ住所不定でまだ住民登録はしていないようです。
 ところでここ数年、本村にゆかりのなかった人々がちらほら村内で暮らし始めています。新しい住民のもとで空家も生まれ変わっています。南牧に住みたいと思う何か魅力があったんだと思いますが、そういうものがわかったとき、再び活気が戻ってくるのだと思います。それがどういうものなのかを見つけるのが今の課題です。
 南牧村は今年、59年目を迎えますが、先人たちが築いてくれた村を今後につなげて行ければと思っています。

(広報『群馬自治』平成26年1月号掲載)