堅実復興をソフトバンクと祈る

榛東村 中島 由美子

「ソフトバンク(ソ社)のメガソーラーを連れてこれないか。」そんな依頼と指示が10回を超えた時、このプロジェクトは始まった。
 まずは、昨年5月に、ソ社へ榛東村の震災復興支援策として、村の遊休用地に孫社長の電田プロジェクトによるメガソーラーを建設いただけないかと電話で提案。この土地はゴルフ場に賃貸していたが閉鎖され、7年にわたり跡地利用を検討。その間、職員から太陽光発電所建設も提案されたが一笑に付されたという。
 次に、村議会での誘致決議、7月にはその決議書の写しと村長の親書を副村長、全議員が持参しソ社を表敬訪問した。小職は、県に派遣されており、8月1日で「榛東村特命政策ソ社メガソーラー担当」を兼務で拝命。引き続き、ソ社担当者と夜間のメール、携帯電話などでプロジェクトに必要な用地の面積、日射量、送電線設備などの条件を協議。本村のように誘致に手を上げた自治体の候補地は250を超えて、本村も9月には条件をクリアできず20MWの候補地からはずれた。
だが、2MW案件として再検討いただき、11月には、ソ社が設立したSBエナジーの事業企画部となった担当者が現地調査に来榛された。結果、約5万u一団地の水平面が必要との見解で、そんな予算も時間もなく、今度は村が誘致をあきらめかけた時に、CO2削減を標榜する建設会社に造成費用の目算を相談。なんと現地でわずか30分社長は、「ダム工事の恩返しと、榛東への地域貢献としてやろう。」と話され我が耳を疑った。さらに、若い職員が凍る現地にサツキを植え、村民サポーターや企業有志が、新たな来村者のために林道の草を刈り、案内看板を設置、施設の修繕などを自ら行った。そして、発電所建設業者も含め、ソ社とそれぞれの復興への思いが一つになり、本年7月1日に発電開始した。今、村は誘致で申し出た自然エネルギーの普及推進役としてソフトバンク榛東ソーラーパークで人類と共生でき、地域が原発の代替エネルギーとして消費する太陽光エネルギーの安定供給についてお伝えしている。(広報『群馬自治』平成24年10月号掲載)