貴 重 な 発 見 !

明和町 谷津 弘江

昨年、民間派遣研修の機会をいただき、隣の市にある社会福祉法人で二週間の研修を体験した。庁内異動の少ない私にとっては、その勤務を短い勤務異動と捉えることで、新鮮な気持ちで職務を全うできたと自負している。
 ややもすると暗くなりがちな空間が輝いていたのは、何よりその職に就いている職員の方々の、明るい対応や気持ちの良い挨拶で成り立っていたのかもしれない。
 ひとの役に立つといった意味では地方公務員の仕事と一致しているように思うが、人の手を借りないと日常生活がままならない人達がこんなにも多いものかと驚いた。
 ある日の入浴の際に、衣服の着脱を介助したのだが、襟元をしっかり握り締め脱ごうとしない利用者さんがいたのだ。見知らぬ人に触れられるのは嫌だということだ。それを克服するには、信頼関係を構築しなければならない。そこで、コミュニケーションというツールが、大切な媒体だということも改めて痛感したのだった。

 では、今の私にできる事は何か。私に今すぐできるのは、「おはようございます」や「こんにちは」「ありがとう」という、明るい挨拶を自分から発信することだった。笑顔で接すれば笑顔が返ってくる。ことばを発すればことばが返ってくる。
 ここで得たのは、「やる気」、「根気」、「続ける気」と、誠意と努力なくして何の成果も結果も生まれないということだった。「やる気・意欲は、毎日少しずつ減っているのではないか。持続する力を蓄え次のステップに移行していく意欲が自分の目標ではないか。」と、自問自答を続けているうちに、何か温かい空気に変わっていくのを感じることができた。
 こういったチャンスを戴き、どういう状況に置かれても、素直な心で明るい挨拶ができれば道は開けるし、苦しさも乗り越えられるような気がしている。
 もどかしさの中でのこの発見が、「これからもかわいい人間であり続ける努力を、惜しまずに精進していこう」という私の目標になったことは否めない。

(広報『群馬自治』平成22年4月号掲載)