伝 統 の 力

中之条町 飯 塚  剛 夫

全国高校駅伝競走大会群馬県予選会で中之条高校が25年ぶりに優勝しました。
 かつて陸上王国として全国にその名をとどろかせた「中高(なかこう)」も、時代の変化とともに長い低迷期が続いていました。
 今回の栄光の裏には、高校生はもちろん、関係者が着々と下地づくりを行っていたであろう地道な努力の結晶があると思います。これがいわゆる「伝統の力」というものでしょうか。
 さらに、中之条中学校駅伝部の女子も3年ぶりの県大会制覇。やや低迷期に入りつつあったものの、ここ一番で底力を見せました。これもやはり「伝統の力」なのでしょう。
 スポーツに限られたものではなく、「伝統の力」という言葉はいろいろな場面で聞くことができます。
 いったい「伝統の力」とはどんな力でしょうか。
 それはやはり、これまで何十年としてそれぞれの組織などに携わってきた多くの人たち、一人一人の努力の証が積み重ねられた結果であるものと思います。

 同じ事が、一つ一つの町(地域)に関しても考えられるのではないでしょうか。
 それぞれの地域には、その地域に暮らした多くの人々の永い間の生活が培った地域の文化、地域の風土があります。これも「伝統の力」ではないでしょうか。
 地域の伝統の力を発揮するためには、地域住民の方々の力が必要です。
 地域住民と行政が一体となって、より良い町づくりを目指す。より町の活性化を目指す。協働による町づくりです。最近はあちこちでこの言葉を耳にしたり目にしたりしますが、考えてみればごく自然のことと思います。
 町づくりは、行政だけでできるものではありません。もちろん住民だけでも。両者の力をバランス良く作用させてこそ効果的な町づくりができると思います。
 いろいろな意味で、自治体間の競争が激化し、町の活性化が問われる昨今。この競争に勝ち残るために必要な事は、伝統の力を上手に引き出す事かもしれません。
 今、伝統の力をいかに発揮するかが問われているのかもしれません。          

(広報『群馬自治』平成19年1月号掲載)