新しい年に思う

明和町 北 島  充

暦の上では1月に新しい年が幕を開けるが、行政では4月が新しい幕開けのとき、新たな年度の始まりである。
 今年は全国的に市町村合併が進み自治体の数が減少し、合併した地域では一様に規模が大きくなったが、今まで以上に住民にとって良い行政が行われるのであろうか。
 地方分権の名の下に、地方の主権や独自性を謳った「地方分権一括法」が施行されて五年、この間、国では地方へ一部事務の権限移譲や三位一体改革を唱え、究極の行政改革の手法として市町村合併を推進して来た。
 いずれも、真の地方自治の確立を目指す「地方分権改革」が本来の目的であるが、実際はいかがなものか。
 時代は「物質文化」から「精神文化」へと成熟し、右肩上がりの経済成長が終わりを告げ、少子高齢社会が現実のものとなり、今後これらに伴う社会保障費の増加等、国・地方ともに財政は厳しさを増すことが予想される。
 既に民間企業では厳しい構造改革を実施している中、今まで以上に「最小の経費で最大の効果」が上がるよう行政運営は強く求められている。

 我々公務員には「職務専念義務」があり、「全体の奉仕者」として「地域住民がゆとりと豊かさを実感できる社会の実現」を目指し、常に住民の福祉と幸せを考え、そのための施策を如何に具現化していくかが使命である。
 この意味で新しい年に大きな組織の一員となった旧町村の職員の方々も、従前にも増して大きくなった旧市の職員の方々も一致協力し「住んで良かった」と言われる地域の実現に向けて更なる努力をお願いしたい。
 市町村合併も地域住民の幸せのために選んだ「一つのツール」であることを肝に銘じて頂き、地域のエゴや力関係ではなく「真の地方自治の確立」を目指して欲しい。
 斯く言う私は、小さな町(奉職時は「村」)の職員となって早25年「(服務の)宣誓のとおり職務を行っているか。」「先達に恥じない仕事をしているか。」初心を忘れぬよう、毎年この時期に自問している。

(広報『群馬自治』平成17年4月号掲載)