教 え る こ と の 難 し さ

藪 塚 本 町  今 井   功

 私事ですが、今年五月に町村新規採用職員研修において「接遇」の指導をしました。事前に研修生にはこういった内容の話をすれば理解してくれるかなとか、面白おかしく話をすれば聞いてくれるかなとかいろいろ思考を巡らせ、研修前日には、話す内容をなんとかまとめました。研修当日、研修会場に向かう途中では、また少し考え込みましたが、会場に着いた時には、悩んでいても仕方ないと思い、時間どおりに研修が進み、何事もなく終了することが第一だと考えるようになりました。
 研修が始まり、しばらく研修生の様子をうかがっていたが、どうも反応が鈍く、活発な意見があまり出ず、少し重苦しい空気が流れていました。これではいけないと思い、あれこれ流れを変えようと自分なりに努力してみたのですが、あまり効果なく終わってしまったように感じました。話すべき内容はほぼ予定どおり済みましたが、研修生の雰囲気(意見が出なかったことなど)を察すると、初めての経験であったことを差し引いても、自分なりに納得する研修にはなりませんでした。

 研修生との距離を縮め、積極的な意見を引き出
すのは最初の段階いわゆる「つかみ」でした。そ
の部分でもっと研修生とお互いに打ち解ける時間
を費やしても良かったと今ではつくづく感じま
す。最初の自分で立てた過密なタイムスケジュー
ルを過度に意識しすぎていたのかもしれません。
 接遇の研修では、コミュニケーションの重要性
を研修生に教えます。相手の目線に立って、相手
を知り、相手(研修生)のことを理解しようとす
る心が大事なのだと。接遇の基本「思いやりの
心」は、必ず相手がいる以上、どんな立場、いか
なる時であっても忘れてはいけないと感じまし
た。
  (広報『群馬自治』平成14年4月号掲載)