本県町村の多くは、農山村地域にあり、これまでも国土や自然環境の保全、食料の安定供給、水資源の涵養、地球温暖化対策に資する森林の整備等に加え、地域の伝統・文化の継承など極めて重要な役割を果たしてきた。このような公益的機能は、町村で暮らす人々が、その地域に愛着と誇りを持ち、その生活を続けることにより維持されるものである。

しかしながら、町村を取り巻く環境は、低迷を続ける経済情勢や急速な少子高齢化への対応等による財政難で厳しい状況となっている。また、原則として例外なく関税や規制を撤廃するTPPに関する交渉の帰趨によっては、一層深刻な事態になることが懸念されている。さらに、昨年暮れの衆議院議員選挙において主要政党がマニフェストに掲げた道州制導入に向けての足音が近付いてきた。

 人為的に道州という単位を作り、事務処理能力を基準に市町村を再編して基礎自治体を作っても、決して住民の愛着や誇りの対象とはならない。住民が愛着や誇りを感じない地域に、責任ある「自治」は生まれない。道州制は、画一的な事務処理団体を作り出すだけであり、各町村で営々と育まれてきた多様な生活や自治を壊すものであると確信する。

 このような状況の中で、我々群馬県の町村長は、直面する困難な課題に積極果敢に取組み、地域特性や地域資源を活かした施策を展開しながら、愛着と誇り、そして個性溢れる町村づくりに邁進する決意である。我が国の多様な地域社会が健全に存続し、発展するため、政府及び国会議員各位におかれては、下記事項の実現について全力を尽くされるよう要請する。

一.東日本大震災の被災市町村や被災県が直面している長く厳しい「復興への闘い」への支援を最優先し、道州制導入の検討を凍結すること。

一.地域経済・社会の崩壊をまねくTPPへは参加しないこと。

一.住民自治及び団体自治充実の前提となる地方交付税を増額するとともに、財源調整・財源保障の両機能を堅持すること。

一.自動車取得税及び自動車重量税を見直す際は、市町村の代替財源の確保を前提とすること。

一.国民皆保険を堅持するため、都道府県を軸とした保険者の再編・統合を推進し、医療保険制度の一本化をはかること。

一.八ッ場ダムの工事を早期に完成させること。

一.国会議員の定数を半減するとともに、違憲状態にある一票の格差を早期に是正すること。

 

 以上、決議する。

 

  平成25年2月13日       

群馬県町村会定期総会