地方自治は、本来、住民が自己の属する自治体の政治行政の善悪や利害を敏感に感じる範囲で行うべきもので、あまり広大な地域や大人口の下では、実行し難いものである。属する社会のことを共に考え合うところから、同一自治体の住民としての責任、連帯意識や協力の心が育ち、名実共に自分達が地域社会の主人公であると常に意識するようになる。そして、そのことが住民の自治体に対する愛着や誇り、さらに、住民の幸福感を醸成することになる。

住民自治において優れている本県の町村は、厳しい財政状況下にはあるが、住民がやり甲斐を実感するとされている公益に貢献する出番や住民と行政、住民と住民が協力し合う場面が都市部に比べて格段に多く、「豊縁社会」を維持している。さらに、経済的な豊かさと人の幸福度には相関関係がないことに多くの国民が気付き始め、今や本県の町村は、都市住民の田舎暮らしへのあこがれや農業や食への関心の高まりの中で、その自然環境、景観、地域文化、安心安全で高品質な農産物、そして、何ものにも代え難い住民の「あたたかい人情」により、ブランド化が進んでいる。

しかしながら、基礎自治体の規模を無理やり大きくし、町村の住民自治を壊す効率一辺倒の道州制が、先の衆議院議員選挙における主要政党のマニフェストになり、その実現へ向けての足音が強まってきた。東日本大震災の被災市町村や被災県が直面している長く厳しい「復興への闘い」への支援を最優先すべきときに、巨額のコストを掛け、地方自治制度を根底から変えるような「上からの道州制」を進める場合ではない。

このような状況の中で、我々群馬県の町村長は、町村相互の連携を一層強固なものとし、道州制の導入に反対するとともに、小さいからこそ輝く理想の自治体としての施策を展開し、「群馬の町村ブランド」の質をさらに高めることをここに誓う。

 

以上、宣言する。

 

 平成25年2月13日

 

                             群馬県町村会定期総会