本県町村の多くは、農山村地域にあり、これまでも国土や自然環境の保全、食料の安定供給、水資源の涵養、地球温暖化対策に資する森林の整備等に加え、地域の伝統・文化の継承など重要な役割を果たしてきた。こうした公益的機能は、農山村で暮らす人々が、その営みを続けていくことによって維持されるものである。

 しかしながら、町村を取り巻く環境は、低迷を続ける経済情勢による税収の減少や少子高齢化等への対応で極めて厳しい状況となっている。さらに、原則として例外なく関税や規制を撤廃するTPPに関する交渉の帰趨によっては、一層深刻な状況となることが懸念されている。

 政府の「開国と農業再生の両立」という願望の下、昨年10月にとりまとめられた「我が国の食と農林漁業の再生のための基本方針・行動計画」は、抽象的で、食料自給率の向上並びに食料安全保障及び食料主権を確保できる内容とは到底思えない。そこに掲げられた農地の大規模化等の一律の政策は、大半の農家は排除され、離農が進むことにより耕作放棄地の増加や過疎化が一層進行し、コミュニティや稲作関連の伝統文化も廃れ、地域の崩壊につながるものと確信する。

 このような状況の中で、我々群馬県の町村長は、直面する困難な課題に積極果敢に取組み、地域に暮らす住民と次代を担う子や孫たちが、夢を語ることができる希望に満ちた町村づくりに邁進する決意である。我が国の多様な地域社会が健全に存続し、発展するため、政府及び国会議員各位におかれては、下記事項の実現について全力を尽くされるよう要請する。

 

 

一.地域経済・社会を崩壊させるTPPへは参加しないこと。

一.東京電力福島第一原子力発電所事故による風評被害を含めた損害賠償、放射性物質の除染、被災者・避難者への健康管理・生活支援等は、国の包括的かつ最終的な責任において、早期に行うこと。

一.八ッ場ダムについては、早期に工事を完成させること。

一.住民自治及び団体自治充実の前提となる地方交付税の交付税率を引き上げるとともに、三位一体改革で大幅に削減された地方交付税を復元・増額すること。

一.道州制については、それに伴う基礎自治体の規模拡大により行政と住民の関係の希薄化及び無縁社会化を急速に促進させることが明白であり、導入しないこと。

一.国会議員の定数を半減すること。少なくとも民主党政権公約である「参議院の定数40程度削減、衆議院の比例代表定数80削減」を早期に実現すること。

 

 以上、決議する。

 

  平成24年2月10日       

 

                             群馬県町村会定期総会