今や瑞穂の国、美しい国日本を象徴する農山村は、平成の市町村大合併により、その活力を失い、さらなる疲弊と衰退が懸念されている。

それは、地方自治の本来の姿であるべき「住民自らの地域への関わり、行政との連帯意識」が希薄になること、さらには財政基盤の脆弱な町村にとって地方交付税制度の見直しを始めとする地方財政圧縮の動きが憂慮されていることである。

このような情況は、都市部と町村部の地域間格差が更に拡がり、同じ日本国民でありながら福祉行政、生活基盤の整備といった点で差別を受けるという苟も文化国家にあるまじき事態を迎えることとなる。

今日、わが国政府は財政危機を理由に歳出削減に余念がないが、国の末梢神経、前線基地とも言うべき町村の役割と意義についての認識を誤るならば「美しい国 日本の再生」は机上の空論、儚い夢と散るに違いない。

わが国民の故郷がここに至り、瀕死の事態に直面しているのは国際競争の名の下に経済優先、効率第一主義が生み出した結果であり、斯かる情況が続くならば山里に住む人はなくなり、人々の心を癒す絵のような日本の風景は失われる。

苦境に立たされている町村の最前線にあって、我が国と国民の未来を常に考え行動する我々にとっての最大の責務は、この故郷を子々孫々に繋ぐことである。

今わが国が抱える多くの問題の解決の道は、小さくても輝く町村の存在と自然との共生こそ、生命の存続の原点であることを知ることにあると信じる。

我々町村長は、人間社会に不可欠な人と人との繋がり・連携を一層強固なものとし、そこに住む人々が故郷への愛着と誇りを持てるよう、活力と個性溢れる町村の建設に邁進することをここに誓う。

 

以上、宣言する。

 

平成19年2月15日

 

群馬県町村会定期総会