昨年は、町村にとって極めて苦しい日々が続いた1年であったと思っている。

先ず、財政問題だが、平成15年度に比べて平成16年度は、地方交付税等大幅な減額であって、極めて厳しい財政運営を余儀なくされた。また昨年は、三位一体改革が行われ、私も全国町村会の関係で何回か会議に出席したが、実際のところ、時間が少なかったこと、あるいは提出された資料等が乏しかったこと等で、なかなか思うような議論が出来なかったような気がする。

それでも最終的には地方六団体が3兆2千2百億円の補助金、負担金の廃止・縮減等の提案をしたが、結果的には、地方分権も含め、思うような結果ではなかったような気がし、大変残念に思っている。

ただ、町村会としては、何としても地方交付税の総額は確保しようと一生懸命努力をし、幸いに当初要望した平成15年度並みという訳にはいかなかったが、平成16年度並みの総額を確保することができた。

ただ、現実の問題として平成17年度予算を編成する中で、やはり前年度より厳しい状況になっていると思う。

 

 昨年は、市町村合併問題でも非常に苦しい日々が続いた。県内でも8つの町村が合併を行い、現在の町村数は50であり、今後も合併が予想されているので、更に町村数が減少するということで、非常に複雑な心境である。

 今度の合併を考えてみて率直に思うことが幾つかある。

一つには、国においては、平成の大合併という割には理念がなかったような気がしてならない。

また、多くの町村で自立をするか、合併をするかということで大変な論議があり、中には町村が真っ二つに割れ、お互いに相反目し合うという事態があった町村もあったようだ。

 こういった非常に大変な市町村合併問題であったが、今振り返ると2000年4月に地方分権一括法が成立し、その時に思ったことは、これで権限移譲と税財源移譲が行われれば、思い切ったまちづくり、地域づくりが出来ると喜んだが、こういった喜びも束の間、市町村合併問題が持ち上がり、思い切ったまちづくり、地域づくりが出来なかったという無念さがある。

今回の市町村合併問題、果たして国の官僚トップとか、国会議員等は、どんなふうに考えているのか、その辺が非常に心配である。

今年も財政問題、市町村合併問題等で大変な一年になろうかと思うが、町村会としても一生懸命こういった問題に取り組んでいきたいと考えている。

国の方からは、強い者が勝ち、弱い者が負けるとか、市場原理、効率主義とかこういった言葉が聞こえて来る。勿論、昨今の厳しい国際環境の中では、競争社会というのは、ある面では止むを得ないという気もするが、経済問題だけで振り回されているのではないかと思う。

 

最近は非常に犯罪も増えてきて、ついこの間も全国民を動揺させる事件が発生した。

 それから何処の町村でも同じかと思うが、非常に不法投棄が最近目立つようになってきた。住民挙げてクリーン運動を行っているが、ゴミを拾うたびに果たして日本の国というのはどうなってしまったのか、これからどうなっていくのか、大変心配である。 

地球温暖化防止のための京都議定書の発効が行われたが、環境問題というのは、ある面においては、地味な問題のような気もするが、私たちの後世のこと、子供たちや孫たちのことを思うと大変重要な問題であると思っている。

運輸関係者等の努力も必要だが、やはり基本的には自然を大事にするという気持ちが必要と考えている。

幸い群馬県は、災害もなく、自然豊かなところで、歴史的にも重要な位置、役割を果たしてきたような気がする。

1万基以上の古墳が群馬県にはあったとされており、このことからも群馬県というのは、日本の文化の大事な役割を果たしてきた、東国の重要な役割を果たしてきた所であったと思っている。

我々は、こういった自分たちの持っている資源というものを大事にしながら、国が行っている競争社会ではなく、皆が支え合い、協力し合うような協力社会、地方自治の在り方等をこの際考えてみる必要があるのではないかという気がしている。

本会も非常に大変な事態を迎え、試練の年を迎えているが、皆で協力し合い、本年も頑張っていきたいと考えている。

 

(平成17年2月17日 群馬県町村会定期総会)